口腔外科
口腔外科

「親知らずが気になるけれど、抜くのが怖い」「痛みや腫れが心配」という不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
当院では、事前の精密検査を徹底し、患者さまに納得いただいてから安全を第一に考えた抜歯を行っております。
親知らずの抜歯において最も重要なのは、「目に見えない部分」の状態を正確に把握することです。当院では歯科用CTを活用し、従来のレントゲンでは判別しづらかった以下のポイントを事前に確認します。
・根の形態:複雑に曲がっていないか、周囲の骨と癒着していないか
・神経・血管との距離:下顎の神経(下顎管)や上顎の骨の空洞(上顎洞)との位置関係
これらを立体的に把握することでリスクを最小限に抑え、スムーズで負担の少ない抜歯を実現します。
CT画像をもとに、「なぜ抜歯が必要なのか」「どのような手順で進めるのか」「リスクにはどう対処するか」を分かりやすくご説明します。患者さまの不安を解消し、ご納得いただいてから治療を開始いたします。
高度な症例への対応:病院連携の徹底
親知らずの状態は一人ひとり異なります。当院では安全性を最優先し、以下のような難易度の高い症例と判断した場合には、無理に自院で処置を行うことはありません。
・神経に極めて近い、または接触している複雑な埋伏歯
・全身疾患をお持ちで、特別な管理下での処置が必要な場合
その際は信頼のおける提携病院の口腔外科をご紹介させていただきます。「当院でできること」と「専門機関に任せるべきこと」を明確に判断することが、患者さまにとっての最善の利益につながると考えております。
「親知らず」は、顎(あご)の一番奥に生える歯で、永久歯のなかで最後に発育します。正式には第3大臼歯(だいさんだいきゅうし)といいますが、成人になって知恵がついて生えることから「智歯(ちし)」とも呼ばれています。また、親の手を離れ、親の知らぬ間に生えてくることが名前の由来といわれています。
「親知らず」には個人差があります。はじめからない方や上下左右の4本が揃っていない方、また、まっすぐに生えてくるとは限らず、横や斜めに生えたり、埋まったままだったりします。他の歯と同じように正常に生え、しっかりかみ合っている場合はとくに問題はありませんが、悪影響をもたらすような生え方の場合は、抜歯を検討する必要があります。
「親知らず」のトラブルは顎の大きさと関係性があります。現代人の顎の骨は昔と比べ小さくなってきていますが、歯の大きさはあまり変わっていません。そのため、一番最後に生えてくる「親知らず」は、スペースが足りず、正常に生えてこない場合が多いのです。斜めに生えてきたり、一部分だけ頭を出していたり、顎の中で水平で埋まったままということもあります。こうした状態にあると、むし歯や炎症を起こしたり、歯並びの悪化や顎関節症の原因になったりすることもあります。
「親知らず」の痛みは、生えてくるときに歯肉が他の歯によって傷つけられたり、細菌に感染し炎症を起こしたりすることによって生じます。
「親知らず」は歯肉が部分的に被ることで不潔になり、炎症が起こりやすくなります。この歯肉の炎症を智歯周囲炎(ちししゅういえん)といい、20歳前後の方によく見られる症状です。口が開けられなくなったり、痛みとともに熱が出たりすることもあります。「親知らず」が仕事や勉強の追い込み時に痛むことが多いのは、疲れやストレスなどで身体の抵抗力が落ちたときに炎症が起こりやすいためです。
横向きや斜めに生えている場合、一生懸命磨いても歯ブラシがうまく当たらずに、「親知らず」や手前の歯がむし歯になる可能性が高くなります。
「親知らず」に被っている歯肉が智歯周囲炎を起こします。これが口臭の原因にもなります。また、「親知らず」の周りに汚れがたまることで、手前の歯ぐきも歯肉炎にかかりやすくなります。
上顎の「親知らず」が生えてくると下顎の歯ぐきを噛んでしまい、炎症や腫れの原因となります。
横向きや斜めになっている「親知らず」が手前の歯を強く押すことで、歯並びやかみ合わせが悪くなる場合があります。
「親知らず」によってかみ合わせが悪くなると、咀嚼時に左右の顎がバランス良く使われないため、片方の顎に負担がかかり、顎関節症を引き起こしてしまうことがあります。
「親知らず」が完全に顎の骨の中に埋まっていて症状がない場合や、痛みもなく周りの歯や歯列に影響がない場合は抜歯の必要はありませんが、明らかに悪影響が出ている場合は抜歯をおすすめします。また、日頃から歯科健診を受けて、不具合の兆候がみられる「親知らず」を早期に発見し、適切な処置をしておくことも大切です。
抜歯がすすめられるケースには、主に以下のようなものがあります。
「親知らず」の抜歯を行う際に重要なことは、状態を正確に把握するということです。抜歯時に神経に触れたり、太い血管を傷つけたりしないために、「親知らず」の周囲の確認が必須となります。歯科用CTを活用することで、「親知らず」の部位を立体的に把握でき、神経や血管の位置を考慮しながら治療を進めることが可能です。埋まっている「親知らず」でも、必要以上に歯ぐきを切開したり、顎の骨を削ったりせずに抜歯ができます。
抜歯は、麻酔を十分効かせて行いますので、抜歯中に痛みを感じることはほとんどありません。まず、表面麻酔をしっかり効かせてから注射の麻酔を行います。万一、抜歯中に痛みがある場合は、麻酔を追加し痛みがない状態にします。痛みがあるうちは抜歯をしませんのでご安心ください。
カウンセリング
神経や血管の位置を歯科用CTで確認
抜歯準備
表面麻酔と注射麻酔で痛みを抑える
「親知らず」を抜歯する
抗生剤と止血剤を填入して縫合
翌日の消毒
抜歯の翌日は、出血・細菌感染などの確認と消毒を行います。状態によって薬を調整します。
1週間後に抜糸
術後2~3日は腫れや痛みがあります。また、かさぶたになるまでは出血しやすい状態になります。アルコールや運動、長時間の入浴など血行が良くなるようなことは避け、安静にしましょう。血が止まらない場合は、清潔なガーゼやティシュなどを丸めて穴の上に置き、しっかり噛むことで圧迫止血をします。抜歯当日は少量の血が付着する程度は正常です。
○抜歯の穴の内部は触らないようにしてください
抜いた穴の中にできるゼリー状のかさぶたを、口に水を含み転がすなどして洗い流さないようにしてください。かさぶたを汚物と思って剥がしてしまうと、治癒期間が延びたり、傷口が細菌に感染したりすることがあります。
○腫れが気になる場合は抜歯当日に冷やしましょう
下顎の「親知らず」を抜いた時に起こりやすいのが「腫れ」です。「腫れ」を気にされる場合は、抜歯の当日に冷やすことで軽減を図れることがあります。抜歯の翌日以降の方が腫れが強く出ることが多いですが、翌日以降は冷やすと傷の治りを遅める可能性があるので、冷やすことはお勧めしません。
○1週間以上痛みが継続するときは注意が必要です
かさぶたが綺麗に出来なかったり剥がれたりした場合は、抜いた穴がなかなか塞がらず、骨の一部分が外から見えることがあります。この状態をドライソケット(治癒不全)といい、痛み止めを飲まないと耐えられない痛みが、1週間以上続くことがあります。目安として2週間経過しても痛みの状態が改善されなければドライソケットの可能性が高いので、受診してください。
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